木村天山によるメールマガジン 21世紀の成功哲学 バックナンバー 成功の条件 No19 

 成功哲学19

 予言した占い師でも、その時にならなければ、その予言が的中したことを知ることは出来ない。しかるに、既成の成功哲学なるものは、先を具体的に夢見て、そのイメージに向かって進めという。10年後の私が、あふれる程のお金をもって生活している様を描くことが、成功の秘訣であると言う。

 それでは途中で、病気や不可抗力で挫折した場合はどうするのであろうか。あれ程、成功のイメージを持っていたはずなのだが、どうしてこうなるのかと、嘆くのか愚かである。 やりたいことをやる人は、10年先のイメージがなくても、やり続けるという行為により、すでに成功しているのであるから、途中の中断も生きる深みとはなれ、挫折することはない。すべての意義がやりたいことにかかっているから、恐れるものはない。

 アメリカの成功哲学の底にあるキリストの言葉「叩けよさらば開かれん」は、単純に叩けば開かれるということではない。但し書きがある。つまり、その後に「主の御心のままに」という言葉である。私の願いが主の御心に添わなければ、願望成就は求めないという清廉とした信仰がある。主の御心のままにという言葉には、重要な意味があるが、今は語らない。

 明日、明後日の計画実行に関しては、既成の成功哲学も生かすことが出来るが、それが本当の成功ではないだろう。しかし、やりたいことをしている人は、明日も明後日も、成功しているのである。

 明日、明後日の計画をシュミレーションして、反芻し練習することは、防災訓練と同じで、意義がある。それだけのことである。万事に備えておくことは必要なことである。しかし、10年先のことに関しては、無理という他ない。

 成功した暁に得られる豪華なイメージを持っても、それは絵に描いた餅でしかない。それなら、餅を絵に描いた方が、賢い。妄想を膨らまして、ワンルームから豪華邸宅を想像するという図は、哀しい。

 やりたいことをやり続ける人は、社会や世界の状況に左右されないから、いつも同じ状態で淡々としていられる。これを成功と言わずして、何を成功と言うのか。

 個人の人生が、社会や国や、世界に翻弄されることを知っている人は、賢い。あの成功哲学も世の中が平和であることが前提である。戦火にまみれている場所で、何の役にも立たないのである。

 まさに既成の成功哲学なるものは、まやかしであるということである。

 やりたいことをやる行為は、着実に足元を歩いているが、成功哲学は妄想に始終する。所有することを持っての成功など、泡のようである。子孫に莫大な財産を残すという家系は、すでに世界で成り立っている。彼らが、他の者を許さないことも知っている。財により、世界制覇を狙っているという、愚かさである。

 ここで本当のことを言う。お金という物は想念の塊である。つまりお金にも意志があると思っていい。その想念の元は、どこか。魔界である。お金は魔界と接触する。この世が、魔界に支配されているということが解る。大半の人間は魔界に取り込まれている。お金は愚劣なところに集う。だから、それを知る者は、世界に流通するお金を、手段としてしか考えない。お金は目的にならないことを、肌で知っている。

 お金に奇麗も汚いもない。多く所有すれば、その害が人格を侵食することを、賢い人は知っている。突然多くのお金を所有すると、人間が変わる。当然である。魔物の餌食になるからである。

 所有欲とは、金銭欲と同じである。所有欲に満たしがないから、無限地獄の世界である。お金はいくらあってもいいものなのだ。

 ちなみに、もう一つ言う。自由の国アメリカに自由はない。世論というものもない。あるのは、金持ちの意志である。誰が大統領になろうが、国を動かすのは金持ちである。その端的な理由は、世界最大最高のテロ国家であるということを見れば解る。いつもアメリカは、先制攻撃を仕掛けて戦争を起こす。アメリカに無限魔界が広がっていることは自明の理である。

 無限魔界に接触する国から発せられるものに、私は真実を見いださない。だが、現実に世界を指揮するアメリカがあるということは、大半、魔界に支配されているとみていい。 話が余計なことに触れた。が、もう一つ言っておく。キリスト教の国であるが、キリストの最大の教えである「神の愛」を知らない国である。これも驚きである。アメリカが言う正義は、非アメリカを排斥し滅亡させることを言う。つまり、金持ちが世界を支配したいということである。そこから生まれる成功哲学なるものを、私は笑う。