木村天山  日々徒然 バックナンバー  No2 2004年 著

 日々徒然 2

 日本が崩壊しているという、その一端を言う。

 日本の、米、大豆、小麦などの穀物の自給率は28パーセントである。ちなみに、フランス198パーセント、ドイツ118パーセント、イギリス130パーセント、アメリカ138パーセント、カナダ185パーセント、インド100パーセント、中国94パーセント、ロシア93パーセント、パキスタン104パーセント、インドネシア91パーセント。そして日本は、72パーセントを輸入している。

 いつまでも、お金で物を買えると信じているアンポンタさである。

 ある上流階級と思っている人々の、つまりお金持ちのパーティーに呼ばれたことがある。ホテルの会場を借り切り、大変な御馳走である。いくら頑張って食べても、大半が残った。私は、デザートも食べられない程、食べたが、減らない。これは、持ち帰らなければと思いつつ、パーティーが終わった。皆、そくそと帰る。誰も、持ち帰らない。ホテル側もそれが当然だと思っている。

 私は、自粛した。自分が主催したパーティーなら、思う存分に持ち帰ったであろう。

 これが、当たり前の光景である。いつか天罰が降りる。確実にだ。

 世界中の料理を口に出来る、世界でも稀な国である。食卓には、多くの輸入食品が並ぶ。それなのにである。余った食料を大量に捨てている。

 また、売れ残り、賞味期限切れで捨てられるスーパーの残飯量は年間700万トン。世界の食料援助総量の70パーセントに匹敵する。

 さて、これを見て、どう思うか。

 これ程、傲慢不遜になった時代があったであろうか。そして、この国の政治を司る馬鹿者どもである。

 世界では、八億人以上が飢餓で苦しんでいる。人口の七人に一人、途上国では、五人に一人。栄養不足の人はアジア太平洋地域に集中している。同じアジアの仲間である。

 私は言う。日本は崩壊したのである。

 この状態が、続く訳がない。この日本の状態を見つめている人々がいる。必ず仇を取られる。大金を積んでも、食料を買えない時代が確実に来る。

 その時、傲慢不遜な金持ちの日本人は、食べ物のある国に移住するであろう。国を捨てて。人間の尊厳をお金によって失ってしまった人は、取り戻すことが出来ないのである。

そんな日本人が、他国で尊敬されるだろうか。

 私は、それを考えると絶望的になる。いずれ日本という国名が無くなる時代が来る。それは日本人自身が、そうしたのである。

 万事休すである。

 若者よ、日本から出て、海外に行き、学ぶことである。

 この国にいては、その水を飲むことから、知らないうちに、その水に染まってしまう。滅びた人は捨てて、新しい生き方を、海外に出て探ることである。

 老後のために、いくらお金を貯めても、無駄である。システムが崩壊しているのだから、お金があっても、事が動かない。死期が近付いたら、断食して死ぬことである。

 私が老人になった頃、老人看護のためにアジアの貧しい国から来た人によって、老人が虐待されているということが、ニュースに取り上げられているであろう。そこで仇を取られる。私の予言である。