木村天山  日々徒然 バックナンバー  

日々徒然 35

 牛、鶏、その前は鯉もあった。世界的に生き物が犠牲になっている。

 生き物の命を食べて生きる、食の問題である。

 こういう事態をどう捕らえるか。食は人間の生存の基本である。重大な問いかけが行われているのである。特に、自給率40パーセントの日本は、輸入に頼る。

 お金を出せば、食べ物が手に入るという、お気楽な考えは、もう通用しないだろう。

 さて、狂牛病、鳥インフルエンザ等々、生き物が病になる原因は、人間にある。そして、これが、今どういう意味を持つのかを、私は、私の霊学から考えてみた。

 人間だけが、霊性を持つものではない。生きとし生ける物、すべてに霊性がある。

 動物の霊は、霊界の動物霊の固まりに合流して、自然消滅する。動物の中でも、人間と深く係わった動物は、時に、人間の霊によって、霊界に引き上げられることもある。その人霊と、動物霊が一緒になって、この世にいる人間を守護したりすることもある。

 鳥インフルエンザは、瞬く間に世界に広がる。鳥は、世界の国境と関係なく活動しているからだ。鳥の大量死に、どんな意味があるのか。

 宇宙の根本原則は、感謝の思いである。感謝というのは、相手に対する基本的な礼儀である。例えば、惑星同士は、ほどよい距離感を持って、それぞれが生存している。相手の星に対する感謝の思いが、距離を保たせる。太陽系の惑星は、皆、この感謝の思いで、太陽系を成り立たせている。相手によって成り立つ我が身の存在を、得心している。

 そんな馬鹿な、星に意識があるはずもないと思う人がいたなら、その根拠を聞きたい。どうして惑星が、その距離間隔を保って生存しているのかを、説明して欲しい。

 ほどよいバランスの元は、感謝の思いなのである。

 しかるに、人間は、傲慢になり、感謝の思いを失って、動物を単なる食べ物とみなし、支配する。食べている動物に対する感謝の思いが希薄になり、動物、つまり命ある物に対する尊厳を失いつつある時に、動物の霊は、警告を発した。

 下等動物でも、生き物である。命ある物は、人間も動物も変わらない。人間の命は、命によってまた、生かされているのである。

 命を粗末にすれば、自らの命も粗末にすることに通じる。

 私は言う。動物の霊の警告に耳を傾け、宇宙の根本原理である、感謝の思いを取り戻すことである。

 この話を馬鹿馬鹿しい話として聞く人は、いずれ、動物の霊から、大変なしっぺ返しを受けるだろう。何度も言う、人間は生きている命を頂いて、生存しているのである。

 ここに感謝の思いがなければ、いつか事は終わる。

 食べ物を大切にするということは、命を大切にするということと同じである。植物にも命はある。勿論、霊もある。それを神直結の天使たち、すなわち、八百万神たちが指導している。この宇宙で進化していないものはない。すべてが進化しているのである。

 遺伝子レベルまで手を入れることが出来る人間であるが、命を生み出すことは出来ない。元からある命に手を入れているだけである。

 感謝の対極にある思いはない。感謝が充満している宇宙に、一番同化するのは、動物の霊である。その動物の霊も消滅しつつ、進化しているのである。

 私の言いたいことは、命の尊厳に対する警告が、動物の霊によって成されているということである。人間が、この全宇宙を支配しているなどと思い込む思い上がりを、動物の霊が警告を発して、教えているのである。

 傲慢不遜な人には、ピンとこない話であろう。ちなみに、動物をむやみに殺す、無益な殺生を繰り返していると、間違いなく七代祟られる。これは本当の話。