木村天山  日々徒然 バックナンバー  

 日々徒然53

 04年、厚生労働省のエイズ動向委員会は4/26、昨年のエイズ発生動向を発表した。感染者の報告件数は640件と、前年614件を越え、また、患者は336件で前年の308件を越え、過去最高となった。

 感染者の10倍、いや100倍の数が潜在しているのかもしれない。

 特に、感染者、患者は男性の増加が目立つ。525件、252件とある。

 感染経路は、男性同士の性的接触が急増しているとのこと。10代の感染者が多くなっているのも特徴である。

 先進国で、感染者が増えているのは、日本だけである。

 男女間でも簡単にセックスが出来る時代、同性間なら、もっと簡単であろう。セックスは、異性、同性問わず、決して罪なことではない。自然な欲求である。しかし、エイズの警告がなされているのだから、自己責任は免れない。

 エイズに感染することを、知らなかったでは済まされないのである。それは誰でもない自分の問題だから。そして、社会の問題になる。

 自身も苦しむが、社会も苦しむのである。

 また、同性愛者ではないから、安心と言うことは出来ない。異性間でも、感染する可能性は高い。特に、若年層に広がっている。知識の乏しい若者に広がれば、大火になることだろう。社会は、エイズ患者と、老人看護で、疲弊する。

 国が滅びると言っても過言ではない。

 またエイズ患者にかかる国が負担する費用も、莫大になる。エイズ患者は、障害者として国が面倒をみることになるからだ。

 自分のことだけでは済まないことになるのだ。

 これは自制心を促すしかない。セックスの欲求を制御して行動することである。また、感染の危険を避けること。と、当たり前の事を言うが、それ以外に方法がない。

 私はエイズ患者を責めるものではないが、自己責任の所在をしっかりと持つことを提示したいのである。

 たまたま、一度の関係で感染しても、感染したことになるという危険である。感染したならば、他人に感染させないという覚悟と礼儀が必要だ。

 これにより、性欲、同性愛を否定することはない。異性間のセックスもしかり。しかし、その前に必要な、人間としての礼儀作法、欲望を制御する精神を学ぶことが必要である。 猿の体内で共生していたウイルスが、人間に広がった。人間の免疫力を低下させて、死に至らしめる。それが世界的に広がるという、いまや世界は一つになったのである。地域紛争など、ぶっ飛ぶような事態に陥る可能性がある。

 戦争などしなくても、エイズにより、多くの人が死ぬのである。人類の危機がエイズによってもたらされる。極めて深刻な事態である。それは、本能を武器にしているからである。今までの感染症とは、意を事にする。

 人間の最も重要な情緒である性的関係に立ちはだかる魔物である。