時事放弾15 2006/9/3
木村天山
19歳の少年が、女子大生四人を監禁していたという事件である。監禁といっても、彼女たちは、その部屋から学校へ、アルバイトに出掛け、売春も強要されていたという。
監禁の理由が、悪霊が憑いている。除霊をするというものである。
まさにカルトである。
新興宗教の手口は、皆このカルトの柔らかなものである。法に触れない程度の脅しであろう。
先祖供養などと言い、脅す。足裏診断をしていた、新興宗教の教祖も、同じように、このままだとガンになる、修行せよと脅していた。そして、天の声であると言い、信者を騙す。騙される方も悪いが・・・
時代を写す事件である。
八割の人は、霊の存在を信じている。意識するにせよ、しないにせよ、存在を肯定する。残りの二割は、転生が地球外なのであう、霊の存在を信じない。
しかし潜在的にすべての人は、霊の存在を信じている。
時代は、いよいよ目に見えない世界へと進化したのである。ただし、それが正しく行われるまでには、時間がかかる。
アメリカでは、すでに相手を信じ込ませる心理学的方法が出来上がっている。誰でも当たる占い師になれる程である。
人間は単純なものである。話を黙って聞いていればいい。それに相槌を打つ。それだけでいい。深い共感をもって話を聞けば、相手は信じて、従う。甚だしい場合は、こちらが何も言わないのに、私のすべてを知っていると思わせる。
それは男女問わず、女性性の強い人に多い。また暗示に弱い人である。
人を見たら、泥棒と思えは、真実である。
すぐに人を信用する人は、馬鹿だと言う前に、生きるということを知らない。
ちなみに、私は人をすぐに信用する。それは私の幼年期と少年期にある。悪い人がいなかったのである。私の環境は、貧乏だが、愛情に溢れていた環境であるから、私は人をすぐに信用する。それで、駄目になったことはない。それは、宗教を多く学んだからだ。そして文学である。そこから人間を学んだ。
さて、霊的なことである。
自己顕示欲が強く、詐欺的要素のある人は、多く霊的な話を好む。また、人を巻き込む。霊感があるという女性に多いが、それが単に妄想であることを知らない。ヒステリーである。精神的に狂いがあるから、エネルギーが強く、人も巻き込まれやすい。
今回の少年は、女性性が強く、自己顕示欲と支配欲が勝ったのだろう。女子大生を鼻先で使うという快感である。
孤立感の強い、被害妄想型の性格であり、いずれは詐欺師になる。または、少し賢くなって教祖になる。と、教祖になる人とは、この程度なのである。
時代は目に見えない世界に突入したと言った。
これから、いよいよ本物が必要な時代である。