時事放談54 2006/10/25

木村天山


 シャープが、日本人向け旅行用通訳機を開発した。

 「ポケット通訳機」は年内発売の予定で、約百グラムの名刺入れサイズという。吹き込んだ日本語が英語に、そして英語が日本語になる。

 旅行程度なら、これで十分ということであろう。もう、旅行用英語テキストはいらない。 

 さて、キューバを除く米州34カ国が、中米のニカラグアに世界各地の地雷除去活動を支援する「国際人道地雷除去センター」を設置する旨合意した。来年半ばにもオープンする。

 軍人に地雷除去技術、民間人に被害者ケアなどを指導するという。

 

 一見、何の関わりもない記事である。

 しかし、私には、通訳機と、地雷除去が通じた。

 日本のロボット技術は、大変に素晴らしい。では、地雷除去のロボット製作を成したらどうかということである。

 留守番ロボット、介護用ロボットが出来る。では、是非、地雷除去ロボットを作って欲しいと願う。

 地雷で事故に遭う子供たちの写真を見てから、何とか出来ないのかと、考えていた。

 私は無能であるから、そういう技術を開発出来る人に、是非、地雷除去ロボットを作って欲しいと、お願いしたい。

 さて、薄型テレビの登場である。

 団塊の世代を狙って、各社が競争する。

 松下電器が、還暦を迎えた吉田拓郎を中心とした、つま恋コンサートのスポンサーになり、新製品であるビエラという薄型テレビで、つま恋を見ようとの宣伝効果は抜群であったという。

 商売として、最高の才能を発揮する日本人は、要するにお金儲けが上手である。それは正当な方法である。

 金が金を生むという、マネーゲームは日本人に合わない。卑下される。

 それならば、もう一歩進んで、世界人類に貢献する発明をと、願う。

 ただ、こう技術力が海外に流失しているのも事実である。正当な評価と、正当な報酬を受けられないからである。そして、日本人に特有の嫉妬である。これが、人類に貢献する発明を阻むのである。

 だが、これ以上は言わないでおく。

 ちなみに、団塊の世代である。

 来年定年退職が本格化する。1947年から49年生まれである。年平均の出生率は270万人である。810万人が来年から三年間で、還暦を迎えるということである。

 これを企業が見逃すはずはない。

 これで、老後の生活が安定する人達が終わりである。その後は、先が見えない。

 格差社会は、老後の生活まで格差になることだろう。

 彼らに育てられた子供たちの老後は、辛苦を嘗めることになる可能性が高い。高齢者福祉の名目で、増税増税、また増税となるだろう、きっと。

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