タイ チェンマイ カレン族村トゥンルアン 子供服支援 その一

平成20年6月15日


 チェンマイから車で二時間ほどの山間部に、カレン族の村トゥンルアンはあります。

 人口およそ350人ほど、93家族が暮らしています。いまから300年ほど前にミャンマーから移住してきたといわれており、村の標高は約500〜900mで、6つの山と10本の小川に囲まれた、風光明媚な場所です。

 カレン族は大きく分けて赤カレン、白カレン、首長族で有名な首長カレンの三つありますが、この村は争いを好まない白カレンの人々が住んでいます。


 村は川に隔てられており、車一台がやっと通れる橋がかかっています。

 村の中心にある学校に、日本の支援者からお預かりしてきた子供服を持っていき、手渡しました。

 事前に訪問する旨を伝えていたので、生徒さんたちが、民族衣装の正装で歓迎会をひらいてくれました。

 男の子たちは民族楽器を演奏し、女の子たちはカレンの踊りと歌を披露してくれました。ときを忘れる楽しいひと時でした。

 ちなみに右の写真の先生の着ている民族衣装と、女の子の着ているものが違うのには意味があります。先生のは結婚し、夫がいることの証なのです。この村の女性は、たとえ夫に先立たれたとしても、生涯再婚せずにひとり身で過ごすことが多いそうです。

※民族楽器を演奏してくれました。ハープのような形で、針金のような弦が張ってあります。田園風景をほうふつとさせる素朴な音色です。
※女の子たちは伝統的な歌と踊りを披露してくれました。体系移動などがあり、たいへん可愛らしい踊りでした。

 子供服を支援していて毎回気になるのは、現地の子供に合う服があるだろうか、ということと、相手に気に入ってもらえるだろうか、ということです。

 今回は幸い、みんな一枚以上身体に合う服があり、ほっとしました。

 私たちの活動の主たる目的は、戦争犠牲者の追悼慰霊にあり、子供服支援はそれから派生したものに過ぎません。

 この村の近くにも、インパール作戦から敗退してきた日本兵の方が一人亡くなられたという情報があり、その遺骨はまだ見つかっていないということです。

 子供服支援は副次的なものだとはいえ、やはり子供服を手渡したときの、子供たちの本当に嬉しそうな表情には、こちらもあたたかい気持ちになります。

 カレンの子供たちが、日本人と仲良くなったという思いを抱いてくれたら、これほど嬉しいことはありません。

 じつは、今回の旅に出かける直前、オフィスTW2(木村天山の代表をつとめる音楽事務所)のホームページの管理人から、かけこみで支援物資を託されていました。

 それがこの人形たちです。子供たちはとても喜んでくれて、いい手土産になりました。

 その二へ続きます→


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