木村天山によるメールマガジン 21世紀の成功哲学 バックナンバー 成功の条件 

 成功哲学6

 成功とは、本当の自分を生きることである。そのために、本当の自分を知るために、過去を振り返り、そして、日々感じたことを書くことだ。

 自分が意識している以上に、深く意識するものがある。それは潜在意識と心理学は言うが、仏教では、もっと深い意識を突き止めている。つまり、仏と導通する意識である。また、松尾芭蕉が言う、松のことは松に、竹のことは竹に習えとは、天地万物と意識が導通していることを言う。

 成功するということは、その意識との和解なのである。

 自分自身との和解である。純粋無垢のその意識の意識は、私そのものである。それを得心することが、大切なことである。

 私の内なる意識こそ、私が求めていたものであることを知る。そこから始まるのだ。

 その意識を私の真実の意識と呼ぶ。この真実の意識に、私に関するすべての情報がある。そして、この意識こそ、私がもっとも喜ぶ事を知っている。私の才能、環境、人との縁から始まるストーリーを、真実の意識は知っている。だから、その意識から聴くのである。そのための行為が、過去を振り返ることと、書くことなのである。

 そして、やりたいことをやる時に、真実の意識は、内からの満足感を与えてくれる。それは、成功して金銭を得た時に感じるような、満足度ではない。付属してついてくるものではなく、成功の意識は、内から湧き出てくるものなのである。

 私はそれを黄金の満足度と言う。

 私は、二十歳過ぎから、自分が欲する好きなことを求めてきた。その結果、いけばな、茶の湯、舞踊、朗詠など、日本の文化に多く触れた。琴や長唄、三味線なども嗜んだ。そして、小説を書き、今では作詞や作曲めいたこともする。

 私には、生業という感覚が希薄である。仕事と、好きなことが、通じている。

 私は占い師として、20年、そして今も活動をしている。

 ところで、それでは有名になるかと言えば、私は有名になることが満足することではなく、やりたいことがやれることが満足なので、このまま人生を続行させる。

 若い頃は、人から、そんなに多くのことを手掛けると一流になることは出来ないと言われた。私は、一流になるためにやるのではなく、私の満足のためにやっているのであるから、何の問題もなかった。

 つまり、私はすでに、人生に成功していたのである。

 多くの人は、何をもって成功するかとは明確ではない。功なり遂げるとは、有名になり、お金持ちになりと、そういうことであろうか。

 人中から飛び出していなければならないと成功ではないと思っているなら、それはストレス以外の何物でもない。

 私がいうところの成功を理解してくると、特別な力を入れずとも、自然発生的に成功を得ることが理解してもらえると思うのである。