みたび日々徒然 100

木村天山   

 

 これについては、書くこと自体必要を感じなかったが、世の中の人の理解のために書くことにする。

 オーム真理教の元教祖についてである。現在、13件の事件で殺人罪に問われ、一審判決で死刑を受けた。その後、弁護団が、精神鑑定を求めている。意志の疎通が出来ない程、尋常ではないということである。

 裁判官は「被告人が訴訟能力を有するとの判断は揺るがない」と宣言した。弁護団は、被告の弁護をするのが仕事であるから、当然控訴するために手を打つのであろう。

 それはそれでいい。私は、彼が宗教家を名乗っていた詐欺師として、ここに書くことにする。

 宗教家を名乗って詐欺的行為を繰り返しても、霊学の立場から見ると、宗教的行為と心霊的行為に関与していたことは、事実である。当然、霊的影響をうけていたのである。

 そして、その霊的影響とは何かということになる。

 彼が信奉し、崇めて祭っていた神もどきは、インド魔界の神であるシバ神である。ヒンドゥーの神であるが、インド魔界の神に変わりない。魔神である。インド魔界は、中国魔界を経て、ロシアにまで達している。

 ロシアにての布教活動が、それなりに進んだのは、そういうことである。

 さて、勝手にシバ神を祭るという行為は、どういうことかというと、挨拶もなく祭ったということであり、人間の関係でも、それは非礼である。また、仏陀に連なる者だという恐れ多い妄想はまた、仏教霊界の悪影響も受ける。つまり、仏教霊界も魔界に入っているからである。

 彼は自ら魔物に身を売り渡したのである。よって、ここに霊的障害を受けることは必至である。太陽神界に縁していなければ、魔界に飲み込まれるだけであり、それは精神破壊から、悪霊に支配されることを言う。現在の精神医学では、鑑定不可能であろう。

 彼が行った事実だけを裁くしかない。死刑でよしとする。

 人間は精神と心と魂の世界をもって生きる。彼は、心と魂という霊的存在を悪霊に乗っ取られているのである。仮病などではない。魔界の悪霊に支配されているのだから、救いようがない。太陽神界に縁するチャンスも失い、以後、彼の住処は、魔界であろう。

 ただし、これは私の考えであ。結果は、霊界の上段界の神霊の御心にかかっている。

 彼に救われる縁があればと願う。この場合の救いは、彼の魂の自由である。悪霊にがんじがらめにされているのであるから、どうなるのか解らない。

 肉体の細胞一つ一つにも、霊界はある。肉体の全体が魔界に支配されたなら、どういうことになるのか。しかし、それは自業自得である。多くの信者に、修行せよと言っていた者であるから、それは、信者以上に、多くを求められるであろう。つまり、魔王に修行せよと、せっつかれているであろう。その声が彼に聞こえるか否かは知らない。きっと聞こえないであろう。彼には、そういう能力はないからである。

 単に妄想好きの、野心家、支配欲旺盛な単細胞の性格だっただけであろう。霊的能力は皆無である。

 魔界に取り込まれて、悲劇的結末を迎えた。そういうことである。

 以後、その信者が、後を続け、名称を変えて活動しているが、魔界に支配される第二の教祖が出ないことを祈るばかりである。

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