みたび日々徒然 109

木村天山   

 

 北海道が、危機的財政を立て直すため、自治労全道庁労働組合に06年度から2年間の「道政運営の健全化のための給与措置」を提示した。

 遅まきながらの行動である。

 これにより平均して115万円、人件費で800億円の削減を目指している。全国で最大幅である。

 組合側の反発は必至であろうと、新聞にはある。組合いというものは、そういうものであろう。

 試される大地なとどアホなことを言う北海道の、道庁である。その職員の給与が引き下げられる。当然である。何せ、仕事をしているのは、3パーセントに満たない。後は、安定した給与を貰うため、生計を立てるために職員になっているのである。公務員という名の、物貰いである。

 本当に北海道のことを考えているのならば、もっと、北海道は変化していた。

 特に、責任ある地位にいる者共の、その責任は重い。しかるに、そんなことは意に介さず、貰えるものだけは、しっかりと貰う。道民が、辛苦をなめて苦労している様を知っているのかと言いたくなるほど、寝ぼけていた。

 ある時期の知事などは、ばらまき道政をして、大層人気があったが、道政、財政を目茶苦茶にした。その責任を取ることなく、未だに政治家をしている様は、信じられないと共に、北海道がアホなのは、道民がアホなのでろあかという話に行き着く。

 サラリーマン根性と、公務員根性は、救いようがないのである。それは、もう暫く続いて、誰かが気づくかと思いきや、誰も気づかない。

 安定した給与を貰うという、その一点のみで、安定した役所と、安定した企業に就職し、何ら心意気も無く、礼儀作法もわきまえずに、人間成長もせずにいる様は、哀れを通り越し、喜劇である。

 倒産続出、衰退する北海道経済の様をみても、のうのうとして安定し、過分な給与を貰い、仕事をしていると信じている道職員は、自害して果てた方がましであろうが、そんなことは考えもしない。

 道民が、どうなろうが、自分たちは過分な給与を貰い続けるという根性は、終わっている。子供を二人も三人も生めて育てられるのは、公務員だからであるという、庶民の声を聞いたか。一人の子供を生み育てるのが精一杯であり、やっと生活を立てているという多くの道民の生活を見たか。

 ある時期の職員は、責任のある者共からして、残業と称し、時間を潰して残業代を貰い、帰宅するためにタクシーを使い、道民の税金を湯水のごとく利用していた。責任ある者共からはじめ、物乞いのように、道民の税金を自分の物のようにしていた様を、私は知っている。

 今度は、さあ削減だと言えば、反対するという、それが浅ましさであるとは気づかない程、鈍磨、鈍化しているのであろう。哀れである。

 本当のことを言う。

 道庁は無くなる。無くなれば、解雇である。その準備をしておくといい。削減反対など、ぶっ飛ぶような事態が起こるのである。

 歴史は、生き物である。歴史には精神も心も魂もある。その視点から観ることである。

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