みたび日々徒然 20

木村天山    

 

 その人が拘るものや事には、潜在意識が強く働く。

 中国が靖国神社に拘る理由は簡単である。A級戦犯が奉られてあるからという理由ではない。もっと奥に、つまり潜在意識にあるものである。

 それは、中華思想である。中華思想とは世界の中心にある国という意識である。我が国は世界の中心であるという意識。貢ぎ物を受ける国であるという意識。他国は属国であるという意識である。中国の歴史を見れば一目瞭然である。

 その中華思想のある国が、一時期だけでも、日本という島国(東の島と彼らは呼ぶ)に支配されたという屈辱感である。それが許せないのだ。未だに許せない。それが靖国に向けられている。

 富士山より高く積まれた金を受け取っても、許せないというその心に、中国の悲しみがある。その劣等感から抜け出せないのである。一時期支配されたという劣等感である。

 中国政府が行った日本に対する反日感情教育は、半端なものではない。恨み辛みの感情を、そのままに国民に植え付けるという感情教育である。

 老荘思想、儒教、道教が生まれた国とは信じられない行為である。

 つまり、簡単に言えば、それらの思想もウソであったということである。それらの思想が生きたのは、日本であろう。思想を受け継ぐ者は、その心を受け継ぐのである。

 死者を奉るというのは、日本の伝統である。A級戦犯であろうと、なかろうと、死者は奉られるのである。A級戦犯の意味は、未だによく解らないのであるが。日本人のA級戦犯がいるなら、世界に、どれ程のA級戦犯がいるのか計り知れない。

 自分は他国を侵略しても、自分が侵略されるのは許せないという、子供のような気分に支配される大国とは・・・

 中華思想である。

 世界地図の無かった古代ではない。21世紀である。中国よ、世界地図を見よ。国際社会の有り様を見よ。中華は料理で世界を制覇しているではないか。

 程々にするがいい。

 歴史は、国の精神である。いや心である。中国の歴史を学ぶべきである。自国の歴史を学んで、その精神と心を学ぶことである。歴史を学ぶことは自分を見つめることと同じである。中国の国の成り立ちを、よく吟味することである。

 日本は古代から、多くを中国から学んできた国である。それはそれは深い恩がある。その文化芸能は、計り知れない甚大な影響を日本に与えた。政治も、中国を手本とした。日本の中国に対する畏敬の念は、変わらずにある。

 靖国に象徴される劣等感意識を捨てることである。

 とは言うものの、自分のことは棚に上げる芸当を、のうのうとしてきた中国共産党である。劣等感があるとは思っていない。自己主張のみに始終する国である。

 日本から金を得て、日本に核兵器を向けている国である。とんでもない芸当が出来る国である。さて、どうするか。

 もう少しで自滅するのを待つか。自滅は目の前に迫っている。

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