みたび日々徒然 73

木村天山    

 何が幸せであるかを忘れた日本の姿がある。

 国内総生産(GDP)500兆円。世界第二位の経済大国である。

 しかし、生活保護世帯が100万世帯を超えた。通学、職探し、職業訓練をしていない若者(ニート)は約85万人、中高年の自殺は、毎年3万人以上である。

 精神科に通う人々が多くなり、子供を犯罪から守る防犯ビジネスが盛んになり、朝から晩まで働きづくめで、子供と遊ぶ時間もない人々。

 経済優先の幸福を、誰が享受しているのだろうか。

 政治家は、国を売る者ばかりで、自分のために政治家になっている者共。国を愛するゆえに政治家になるという人など、皆無に近い。

 私は言う。幸せとは、自己充実、自己実現である。それをすべてお金で換算する考え方に間違いがある。経済優先で、国体まで失いつつある様を、憂う。

 日本を誇り、日本人であることを誇る教育が無く、自虐史観に縛られて60年を経た。国を愛すると言えば、右翼だと言われる平均感覚を失った大人どもが跋扈する国での幸福は、何を持ってするのか。

 私は言う。日本と日本人に誇りを取り戻し、国を愛する精神を築くこと。それが急務である。国家より、主義や主張を唱える者は、それを理想とする国に、移住すればいい。

 今、世界は国境により、区分けされるのではない。思想と文明によって、区分けされる。その主義や思想の国に移住することが幸せであるから、私は移住を勧める。

 日本という国を転覆させるという考えを持つ者は、日本に相応しくない。

 このままで行けば、日本は崩壊する。日本の精神が失われて、後に残るものは何か。お金だけである。

 そのお金で、国を売る者が大勢いる。政治家もその一人である。学者も識者も、その一人である。教職にある者も、その一人である。

 日本を愛せないなら、何度も言うが、他の国に移住せよ。

 一万二千年前に、大陸から切り離された日本という列島には、伝統がある。自然との共生、共感、共有を伝統として生きてきた日本民族の誇りがある。

 現在の文明は、五千年前程から起こったと言われるが、日本は列島になってから、一万二千年程の文明がある。すべてが、他からもたらされたものであると言う、アホな学者の話しは聞くに値しない。

 一時期の歴史事実を持って、日本を判断するというアホなことをしない。自虐史観は、戦後の60年程である。拭けば飛ぶような時間である。それ以外を認めないという心根は、全く、歴史を知らないといえる。

 日本は大陸の魔物を受けない国であった。魔物を受けた国々が、どんなに残酷無比の行為を繰り返したか。よくよく学ぶことである。

 宗教と民族の戦いが、大陸の歴史だった。それから、まだ目が覚めずに続けている様は、魔界としか言いようがない。日本は、そんな魔界の影響を受けずに、幸福を生きた民族である。

 この戦後の謝罪外交を繰り返しても、尚、崩壊せずに、日本という国を保っているのは、ひとえに、先祖のお陰であろう。その先にある、高祖高宗の天照大神の徳が救っているのである。ただし、日本人が、その霊的意識を失えば、その徳も遠ざかり日本は消滅する。

 

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