みたび日々徒然 98

木村天山   

 

 官庁関係者が不祥事を起こすと、その処分が、戒告、厳重注意である。よほどの不正で無い限り、首を切られることはない。

 戒告や厳重注意で、どれ程の思いをするのか。呆れて言葉も無い。アホも程々であろう。 さて、経済通産省、官房会計課で、ユニセフ(国連児童基金)の委託業務費を長年に渡ってプールした5200万円が見つかり、経済通産省大臣が謝罪したという、仰天である。 ユニセフに寄付するアホもアホだが、こういうことである。寄付しても、どういう風に使用されているのか、解らない。善意の金が、向こうに渡ると、とんでもない金に替わるということを知るべきである。

 ユニセフというと、何となく善意めいているが、何のことは無い、くそくらえなのである。よく解らないユニセフに寄付はしない。私は、どこの誰が解っているものに寄付する。 何せユニセフ大使の黒柳という女の講演料が、300万円をくだらないのである。あの、アグネスというアホな偽善者振りの女もしかりである。

 もっと本当のことを言いたいが、ユニセフに夢を抱くアホのために、言わないで置く。 公のものが、いかにへんちくりんで、ウソに満ちたものか、とくと、審議すべきである。 官庁関係者に話を戻すと、彼らは、税金を勝手に使用するのを、何とも思っていない。庶民が汗水垂らして納めている税金を、人の金だと、平気で使う。

 省庁の出先機関の地方にいる官庁関係者は、まさに、やりたい放題である。少し調べると、ごろごろ出る。

 公務員はやめられないのである。税金をいかようにでも掠め取ることが出来る。

 それは、日本に蔓延しているサラリーマン根性に似て、万事休すである。

 公私混同のサラリーマン経営者等々、これ程、腐った時代もない。ただ、ただ哀れである。自分だけが良い思いをして、満足するという、小人。もう大人と言われる人物が数少ない、日本である。

 大人がいないということは、子供の手本が無いということで、これはもう、国家問題である。ところが、国家を代表する国会議員が、またアホであるから、哀れである。

 議員になりたいためだけの議員が多く、国のために、国民のために奉仕するという者が、あまりに少ない。

 私は言う。議員は無報酬であり、奉仕者であるという者のみなるべきである。そして議員は、今の半分でよし。公務員もまた半分で良い。民間に委託すれば、事足りる。

 国家という哲学を考えた思想家もいるが、結局は国家も一部の人のために機能するのである。共産主義国家など、それの最も足るものであり、日本のそれも、似ている。

 政は祭りであり、古代の部落のように、今でも田舎ではそうだが、持ち回りで首相をやれば事足りる。

 これは極端な考え方ではない。一年、二年の期間ならば、奉仕することは可能である。何の報酬も得ず、国家の主を勤める。可能である。

 それこそ、尊敬されるべき人物が数多く登場する。

 いかに国のために、何かをやったかが評価されるのである。名誉職であり、男の本望であろう。いやいや、女の本望でもあろう。

 戒告、厳重注意で、反省するような者がいないのが、公務員という者の根性である。遊びにすぎない処分は、子供も笑う。

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