バリ島 ウブドゥ コンサート〜テラハウス・バリハーモニー 多目的スペースにて〜

平成19年12月4日



しずかな山の中の芸術の村として近年注目をあつめている、ウブドゥに建設中の、テラハウス・バリハーモニーの多目的スペースで、ハウスのことを近隣の住民に知ってもらうため、コンサートを行いました。

天井の飾りつけや、ろうそくのライトアップなどの準備を、テラハウスのあるクトゥ村のみなさんにやってもらい、開演する夕暮れどきを待ちます。


森に囲まれたステージで、虫のこえや、風の音が絶妙に雰囲気を盛り上げてくれます。

開演が近づくと子供たちがあつまって来ました。写真で伝えられないのが残念ですが、周りをろうそくの炎がいろどって、まるでまぼろしのような美しさです。この空間を演出してくれたのは、クトゥ村伝統絵画の継承者、マデ氏です。ござの左はしに、息子さんととなり合って座っている男性がその人。

※じつは子供たちは目の前のお菓子に夢中なのですが、おわるまでおあずけをくらっています


コンサートがはじまりました。うしろは森なので、赤いビニールシートでかくされています。カウンターテナーの野村さんが、のびやかな歌声をきかせてくれました。

いつも歌っているホールとちがい、野外なので声が通るかどうかしんぱいしていたそうですが、まったく問題なく、よくきこえました。

野村さんの手拍子に合わせて子供たちが手をたたき、まずは盛り上がって場のきんちょうがほぐれていきます。


千葉真康のギターにのせて、辻友子が歌います。しっとりとした日本の歌をきかせてくれました。

長期滞在者の日本人の方たちもききにきておられましたが、きっと故郷をなつかしむ思いにひたられたことでしょう。


千葉真康のギターソロが入ります。つぎの日はガムランとレゴンダンスのショーの合い間に出演する予定で、ハードスケジュールの中、いつもながらの素晴らしいパフォーマンスをみせてくれました。

幼いころ海辺できたえた木村天山の歌声は、山の中でもよくひびきます。子供たちも、お客さんも、しずかにききいっていました。

あすはこの二人で、観光客のためのショーに参加します。

この場所はテラハウスの一階部分です。ちゃくちゃくと工事がすすんでいて、このコンサートを開いたときは、二階に屋根ができるところでした。


日本からバリに来ていた方たちも、うわさをききつけてききに来ました。

じつはこの方たちは木村天山を知っていたらしく、ぐうぜん同じ飛行機に乗っていたので、声をかけられました。

今回のコンサートの手はずを整えてくれたクミさんともお知り合いで、なんともきぐうなことでした。


和やかなふんいきでコンサートは終了し、そのまま宴会のようになりました。子供たちはお菓子に手をのばします。

さいごまでご静聴ありがとうございました、と言いたいところです。

興がのったのか、インドネシア語の歌を歌い出す子供たち。日本語の「大きなくりの木の下で」までとびだしました。


花より団子とはよくいったもの。食べたいお菓子をさがす目がぎらりと光るしゅんかんです。

バリでは学費が高く、両親の給料のほとんどは子供の教育費に使われているということです。

いつかこの子たちも、よく勉強してえらくなったとき、子供のころ見た日本人のコンサートのことを、ふと思い出してくれたら、これほど嬉しいことはありません。


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