カンチャナブリ連合国軍墓地戦没者慰霊  

平成20年4月16日〜23日


※大理石の立派な門構えから墓地内部を望む。

 カンチャナブリ連合国軍墓地は、カンチャナブリ都心部に位置しており、ナムトック線の駅からもほど近い、かつての捕虜収容所に建てられています。

※インド兵の霊を慰める板書き。

 この墓地には主にイギリス、オーストラリア、オランダの捕虜たちが眠っています。

 門の脇にあった板書きによれば、イギリス軍に従軍したインド兵も鉄道工事に従事させられており、亡くなった方はイギリス兵としてここに永眠されているということです。鉄道建設工事のあった当時は、インドは独立国ではなく、イギリスの植民地であったからです。

 英語名は”Kanchanaburi Allied War Cemetary” 

 6982柱の霊が合祀されている、泰緬鉄道関連で現在3つある墓地のうち、最大規模のもの。戦後すぐに沿線各地から遺骨を掘り出して集められました。他の二つとは、同じくカンチャナブリにある「チョンカイ連合軍墓地」とビルマにある「タンビューザヤット連合軍墓地」です。

 当初からこの墓地を訪れる予定だったので、日本から十字架を持参してきました。キリスト教の所作で、慰霊を行います。

 一柱に一つずつ割り当てられた墓石には、名前と生年月日、享年が刻まれていました。遺族からの寸言の添えられているのもありました。

 ほとんどが25歳から30歳のあいだで亡くなっています。

 まだ人生のはじまりもしない前に、とつぜん全ての可能性を切り捨てられた方々のことを思うと、胸が痛みます。

 慰霊を終えて帰ろうとすると、欧米人の家族連れに会いました。女の子が墓石の間で遊んでいました。

 まだその墓地がどういう意味を持つか、わからない年ごろのようでしたが、無邪気に遊ぶ姿を見るにつけ、もう二度とこんな墓地がつくられることのないようにと、思わずにはおられませんでした。

このページのトップへ  top pageへ Copy Right.Tera Association.2008
文章・画像はテラの会に属します